†張遼将軍の憂鬱† それは凪と警邏中に、霞の愚痴を聞いた事から始まったのかも知れない──────── 霞「鍛え方、甘いんとちゃうか?」 ち「そんなにかなぁ・・・?一応、こっちでもある程度の適性検査と志望動機で配属決めてるんだけど」 霞「お話しにならんで、せめて一日最低二十里は騎乗できる体力と馬術が持っとって欲しいなぁ」 凪「・・・一体どこの世界に、そんな化け物じみた新兵が居るというのですか」 ち「それはいくらなんでも望みすぎだよ、育てていくのも将の腕の見せ所でしょうに」 霞「はぁ・・・、やっぱ血反吐吐くまで馬に乗らすしかないかぁ」 凪「今でも十分厳しいという声も多いです、これ以上厳しくして脱走兵が出られても困るのでは」 ち「何、そんなに厳しいの?」 凪「えぇ、警邏隊時代とは訳が違います」 霞「何やったら一刀、一辺体験してみ、うんそれがええわ!ってなことで凪、一刀借りるで!」 ち「わ!ちょ!霞まってまって!オレ仕事!」 凪「隊長・・・後はお任せください、ご武運を」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ち「とまぁ、オレの悲痛な叫びも虚しく、かの有名な神速の張遼の熱烈な調練を体験することになったわけよ 華「それで貴方はボロボロになってるのね、良い体験だったじゃない、コレを機に往年の剃刀北郷も鍛えなおしたら?」 ち「若い連中に混じってやるだけの元気はオジサンには無いの」 華「それにしても、機動力・・・ね・・・、霞の隊には良い馬を回してる筈よ?」 ち「さすが、逞しい馬を揃えてるよ、いやもぉ・・・その馬の乗り心地と来たらさ・・・   思わずゲーゲー吐いちゃうぐらい気持ちいいんだなァ、天にも昇るような気持ちで地獄行き」 華「まぁ、霞も張り切ったんでしょうね。兵達がいつもより厳しかったってぼやいてたらしいわ   さっき霞を見かけたけれど、さすがに疲れたのかしら?どんよりしてたわよ」 ち「あぁ、多分それオレのせい」 華「・・・話してくれるかしら?」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 霞「どやった一刀ぉ♪ウチの訓練の感想はぁ?」 ち「・・・いや、すごいねコレは、しっかしなぁ・・・」 霞「?何か問題あるん?」 ち「これだけ厳しい訓練を更に厳しくするんだ、部下の為にも何らかのケジメをね・・・   どうでしょうね張遼将軍、ここは一つ新兵達に・・・(ゴニョゴニョ)」 : : : : : 霞「えぇ〜、近々更に訓練を厳しくするに当たって、英気を養う為に今夕はささやかながら   アンタら新兵諸君の労を労いたいと思い・・・」 ち「張遼将軍はな、酒、肴、その他諸々を"自腹"で奢ってくれるそうだ」 霞「に"ゃ!?」 兵「「「おおーーーーーーーーっ!!」」」 霞「ちょ!ウ・・・ウチは一刀が経費で落としてくれるっていうから・・・」 ち「いやいやいや張遼将軍!これで明日からまた皆気持ちよく訓練できます   いやまったく、人身掌握術とはこうありたいもんですなぁ」 霞「一刀のドアホォォォォォォォォ!!」 魂の叫びが木霊して、霞の新たな憂鬱とともに夕日は沈んでいく・・・ ─────────────────────────────────曹魏は今日も平和です。