諸侯の合流も終わり、かなりの数に膨れ上がった反董卓連合軍は 一路水関を目指す。 董卓討伐───その前哨戦の時が静かに近づいていた。 「さぁ皆さん!雄雄しく!勇ましく!華麗に進軍しますわよぉ!」 袁昭が高笑いを上げながら脱力ものの命令を下す。 「うぉーし、先鋒、劉備隊進めー!」 「続いて孫策さんと曹操さんの部隊、前進して下さーい!」 袁昭の側近、文醜と顔良が諸侯に指示を飛ばすが、その動きはあまり芳しくない。 特に曹操などは表には明確に出さないものの、部隊の動きを見ればやる気がない事が明らかに分かった。 「みんな袁昭の指揮について行けないって感じね〜」 「気持ちはよーく分かるがな……」 冥琳が呆れた様に呟く。 「袁昭って、つくづく袁術ちゃんの従兄弟って感じがするものね」 その袁術がどれほどマヌケかは自分たちが痛感している。 「そういう事だな。…さて我々も動くか」 「はいはい。みんな、行くわよー」 『はっ!』 雪蓮の言葉に呉の将が答えた。 こうして反董卓連合軍は洛陽までの第1関門・水関に向けて進軍していった。 荒野を埋め尽くす人の波。 風にはためく無数の旗。 決戦向けて、静かな緊張と興奮が大陸の大地を舐めて行く。 そして峡谷を幾つか抜けた先、左右を絶壁に囲まれた街道の先にそれはあった。 「これが水関?」 一刀は周りの切り立った崖を見上げる。 崖に挟まれた道はある程度は広く幅が取られているが、 左右から押しつぶされそうな圧迫感を感じる。 「正確には我らの目の前に聳え立つ砦が水関だ」 「あれが…」 絶壁の間にある道を塞ぐ目的で作られた巨大な城壁が、敵を威圧する様に聳え立っていた。 「まさに難攻不落。大陸にある関の中でも完璧な防御施設の一つだろうな」 包囲される事もなく正面を防ぐだけでいい。 しかも峡谷の間にあるため、攻め手は十分な部隊を展開出来ない。 そして相手は撃って出る事も篭城する事も出来るし、援軍の到着待てるだけの時間を幾らでも作る事が出来る。 「むー…」 こんなところをどうやって落とすんだろう? 一刀は眉間に皺を寄せて、思わず唸ってしまった。 「まぁ何とかなるでしょ〜♪」 横に居た穏が気楽これ極まれりという声を上げる。 「そうやって眉間に皺を寄せてうーんとか考えてても、現実は変わりませんからねぇ〜♪」 「穏の言う通り。……さっさと作戦を実行に移しましょう」 「そうね。では私は劉備たちのところへ行ってくる。雪蓮たちは戦闘準備を」 「了解。……よろしくね」 そう言って雪蓮は後ろに控えていた将たちに向き直る。 「さて、それじゃ私たちも準備に取り掛かろうか」 「はい。前曲は我らにお任せを」 思春が明命と共に前にでる。 どちらも武勇を誇る呉の武将だ。彼女達であれば前曲は万全だろう。 「頼むわね。あとは作戦の結果によって臨機応変に対応しましょう」 「はっ」 「一刀様はどうやってお守り致しましょうか?」 明命が一刀を見ながら言った。 「一刀は…どうする?後ろに下がっておく?」 「うーん…」 一刀は迷うように顔を上げ、 「僕、母様の横にいてもいいかな?」 ここは部隊の先鋒だ。後方に下がったとしてもあまり安全とは言えない。 「そうね。どうせ乱戦になれば後ろも前も無くなるか…」 雪蓮は少し悩み、そして結論を出した。 「じゃあ一刀は私の横で戦いを見ていなさい。ただし危なくなったすぐに逃げること」 「うん。分かってる」 「よし、それが分かってるなら大丈夫ね。ま、危なくなったら母様が守ってあげるから安心なさい♪」 そんな雪蓮を一刀の様子を、思春が何か言いたげな視線で見ていが、 やがて諦めた様に雪蓮の方に向き直った。 「…では孫策様。我らは前曲の部隊を編成します」 「ん。よろしくー」 「はい!…ではです!」 そう言って、思春と明命は前線に駆け出して行く。 「…僕、思春おねーさまに嫌われてる?」 「まさか。あの子はただ蓮華が一番大好きなだけよ」 一刀の疑問に雪蓮がからからと笑いながら言った。 「そうね…一刀が蓮華を大好きになったら、思春とも仲良くなれるわよきっと」 「ふえ?僕、蓮華おねーさま大好きだよ?」 「ふふっ…じゃあ思春ともすぐ仲良くなれるわよ。…さ、お話はおしまい。一刀も部隊の編成、手伝ってね?」 「うん!」 いよいよ水関攻略戦が始まる。 しだいに周囲の温度が上がっていき、同時に心は冷えて行く。 殺すか、殺されるか。 恐怖と興奮が静かに湧き上がり、戦場を包む。 やがて連合軍の本陣より、戦闘開始の命が下る。 水関攻略戦───激戦の始まりだった。 「……あれ?戦わないの?」 一刀は不思議そうに首を傾げる。 戦闘開始の号令が出されてからもう30分は経った。それなのに、周囲にそれらしい動きは無い。 いつもなら矢が放たれ、歩兵の突撃が始まっている頃であるのだが─── 「今回は策のために時間がいる。……もう少しすれば関羽と張飛が前に出てくるだろう」 「策って?」 「ああ、そういえば一刀には話してなかったな…少し耳を貸せ」 冥琳は一刀の耳に顔を近づけ、小声で作戦を説明した。 「ふえ!?そ、そんなので大丈夫なの?」 冥琳から教えられたのは挑発───つまりはただ罵声を浴びせて徹底的に罵るだけだ。 確かに、ある意味では有効な策かも知れないが、 「普通の将なら大丈夫ではないだろう。…だが、華雄になら効果は十分だ。奴は良くも悪くも根っからも武人だからな」 「だから戦闘を控えてるんですよぉ。戦いながらじゃ声も届きませんし、余計な損害も増えますし」 「そっか…」 一刀は頷きながら前線に向き直る。 冥琳の言ったとおり、関羽と張飛が前に出てその舌を存分に振るっていた。 「華雄さえ引きずり出せばそれに釣られて張遼も出てくるだろう」 「神速の驍将、張遼か……。一度手合わせしてみたいわね」 水関には華雄の他に張遼や呂布と言った名将がいる。特に張遼は騎馬での速攻で名を馳せており、 その速さは神速と謳われていた。 「うふふ…良いわね。強い奴に会いに行くって感じかしら?」 「却下だ。まったく…あなたは一度、華陀にでも血を抜いて貰った方がいいんじゃない?」 今にも飛び出して行きそうな雪蓮を冥琳が何時もの様に釘を刺す。 「一刀。お前に雪蓮の手綱を預ける。お前が居れば雪蓮も無茶はしないだろう。…頼んだぞ?」 「うーん…が、がんばります…」 「あーあ、詰まんないなぁ。早く出てきてくれないかしら?そうすれば…」 そう言って雪蓮は前線を見る。 と、そこで言葉が止まった。 「…って、あれ?城壁の上に華雄の旗がないわよ?」 「あらら〜?さっきまであったんですが」 先ほどまで城壁の上に並べられていた旗が見当たらない。この状態で降伏などあり得ないので、 常識的に考えるなら兵が移動したと見るべきだが…。 「なに?……まだ策は始まったばかりだぞ。幾ら華雄が猪武者とはいえ、こうも簡単に…」 「で、でも…お城の門が…」 一刀の言葉に全員が水関の城門に注目する。門はゆっくりとその重い扉を開き、 中から旗印を持った騎兵が現れる。 漆黒の華の一文字───獲物である華雄の部隊だ。 「…本気で撃って出てくるつもりよ」 「……時々、いちいち策に頭を悩ませる自分に疑問を感じないでもないわね。こうもあっさり策がハマるなんて…」 「お馬鹿さんですねぇ」 「にゃはは…」 冥琳が頭を抱え、一刀が困った様に苦笑いをする。 「とにかく…折角釣れた獲物だもの。また巣に引っ込まないうちに仕留めちゃいましょうか」 そう言うと、雪蓮は腰から剣を抜き各部隊に命令を下していく。 「冥琳と穏は一刀を連れて後曲へ!前曲が敵の初撃を受け止めたら、合流してそのまま包囲殲滅する。興覇、幼平の部隊は 私の両翼に付け!相手の突撃をまともに受けるな!ある程度勢いを殺した後は、後方に受け流して押し包めば良い!」 「はっ!」 「御意です!」 雪蓮は最後に剣を掲げ、号令を発する。 「さあ、孫呉の精兵たちよ!我らは愚かにも猪突してきた敵を殲滅する!その力、天下に示せ!」 『応っ!!』 「全軍抜刀!…かかれぇぇぇっ!」 雪蓮の号令と共に、呉の兵士が雄叫びを上げて駆け出して行く。 ここに水関の戦が会戦したのであった。 戦闘は終始、孫策率いる呉軍の優勢に進んだ。紡錘陣で突撃してきた華雄の軍勢に対し、 孫策はそれを冷静に受け止め、目論見どおり後方の部隊と合流し半包囲の中に引きずり込む。 勢いの殺された華雄は包囲を食い破ろうと猛攻を掛けるが、冥琳の的確な指揮により逆に痛手を被り 悪戯にその数を減らしていった。 一方、華雄に引き摺られる形で出陣した張遼も、待ち構えていた劉備の軍勢と衝突し、華雄隊を援護しようにも 関羽や張飛と言った劉備軍の精鋭に痛手を被り、我が身を守る事で精一杯であった。 そして───ついに華雄たちの前線に破綻の時が訪れる。 それは難攻不落の水関が落ちた瞬間であり、同時にこの戦いにおける勝利の瞬間でもあった。 「孫策様!敵の旗が後退していきます!」 華雄と張遼の旗が撤退していくのを確認し、思春が報告する。 「了解。追撃はしなくて良いわ。……良いわね、冥琳」 問われた冥琳は静かに頷いて、 「ああ、戦いは水関だけでは終わらんからな。恐らく、奴らは虎牢関に退いたんだろう。 ならば我らも戦力と体力を温存しておこう」 「了解です。ならば部隊を纏めたあと、水関に入城します」 そう言うと明命は前線に駆け出して行く。 作戦通りに事は運んだものの、華雄の突撃を受け止めた前曲の部隊にもそれなりの損害が出ていた。 これだけの連合軍であるのだし、多少の損害は全体から見れば微々たるものであるが、雪蓮たちにとっては この戦いの後のために……極力手勢の損害を回避しなければならない。 「はぁ〜…怖かった」 「ふふっ、乱戦だったもんね。でも偉いわ。ちゃんと付いて来てたじゃない♪」 「あはは…冥琳おねーさまと穏ねーさまの横に居ただけなんだけどね…」 後曲の部隊が戦闘に参加した時、一刀はその指揮を執る穏と冥琳共に居た。もちろん二人の傍に居れば安全ではあるが、 それでも前線には変わりは無い。 「ま、逃げなかっただけでも立派よ♪さて…それじゃあ」 と、雪蓮が部隊を移動させようとした時、 「孫策さーん!」 息を切らせながら、劉備たちが駆けつけてきた。 「孫策さん、ご助力ありがとうございました!」 劉備は雪蓮の前まで来ると、笑いながら頭を下げる。 「いえいえ。……どう?これで私たちの事信じてくれたかしら?」 「はいっ♪」 即答する劉備に、傍に控えていた関羽が異議の声を上げる。 「ちょっ、桃香様!そのように素直に信じてしまってよろしいのですか!?」 「あらら、嫌われちゃったわね…」 「嫌う、嫌わないの問題ではありません。英雄に真の友人はいない。…いるのは利用しようとする輩のみ」 関羽は厳しく雪蓮を睨む。 確かに、群雄割拠の乱世である。親しくしていた友が明日には敵になるかもしれないのだ。 「当たり前でしょ、そんなの。私だって劉備とお友達になろうだなんて思ってないわ」 でも、と。雪蓮はそこで一拍置いて、 「共通の敵がいるなら…利害が一致しているなら、手を握ることは可能でしょう?」 「共通の敵、ですか?」 雪蓮の言葉に劉備が首を傾げる。 「そう。私たちが勢力を伸ばして行く上で、一番の強敵となる人物…」 「人を揃え、資金を揃え、天の時を得るまでを虎視眈々と狙っている北方の巨人の事だ」 冥琳が雪蓮の言葉に補足を加えた。 劉備はしばらく考えて、 「えーっと…袁昭さん?」 「わお!可愛らしいボケだこと」 「えっ、違うんですか!?」 どうやら劉備は本気だったらしい。 これには傍にいた関羽も呆れたようで、深いため息を吐く。 「桃香様!北方の巨人と言えば曹操でしょう!」 「ええっ!?曹操さんなのっ!?」 「……関羽。お主のところの大将は中々面白い発想をする御仁だな」 「…返す言葉もない」 劉備は一人、「え?え?」と頭に疑問符を浮かべている。 「でも…曹操さん良い人でしたよ?」 「良い人とか悪い人とか、そういうのが関係あるんじゃなくて。曹操の目指すものは何?」 「曹操さんの目指すもの…」 「劉備殿は何故旗揚げをした?そしてどのような世界を目指しておられる?」 冥琳の問いに、劉備は先ほどまでとは打って変わった真剣なまなざしを向けてきた。 「私は…弱い人たちが悲しんだり、苦しんだりしているのを見ていられなくて。どうにかして助けたいって思ったんです」 そこで劉備はぎゅっと拳を胸の前で握り、 「だから私は……みんなが安心して笑って暮らせる世界にしたいんです!」 それはとてつもなく困難な───理想と言っても良い綺麗事だ。 だが、それを言い放った劉備のまなざしに偽りはなく、そこには硬い決意が見て取れた。 「…なるほど。では曹操とは敵対するという事だな」 「ほえ?どうしてです?」 曹操が目指すのは魏による天下統一。それを成すためには呉も、劉備の治める平原もいつかは併呑しなければならない。 その時になって個であたるよりも、利害の一致している間は手を結んでいて損はない。 「……と、我々は提案してるのだよ」 「あ、なるほど…」 「そしてこの天下を二分し、互いに干渉せずそれぞれの領土を治める。……それこそが私は最善の手だと考えている」 漢王朝は確かに大陸を統一したが、その後の施政により堕落し、今の体たらくとなった。 それは政治の腐敗も原因の一つであるが……広すぎる領土も問題なのだ。 大陸は一国一主で統一するのには余りに広すぎる。 ならばそれぞれある程度の強い力を持つ王が治めてしまえばいい。出来れば各地方を大まかに3つ、 ないしは2つに分割統治し、それぞれ拮抗し合い不干渉を貫けば、善政をしいている限りは国は乱れない。 「うーん…愛紗ちゃん、どうかな?」 「呉の軍師殿の仰る正鵠を射ていると思います」 関羽も賛成の意を示す。 「そっか。……じゃあ私に否は無いよ。孫策さん、これからもよろしくお願いします!」 「うん。こちらこそよろしくね」 微笑みを浮かべながら、雪蓮と劉備は握手を交わした。 そして水関に入城した連合軍はしばしの休息と部隊の再編の後、虎牢関へ向けて出陣する。 洛陽までのもう一つの難攻不落の関、虎牢関……。先ほど撤退した華雄、張遼に加え─── その武、天下無双と謳われる飛将軍呂布が守る大陸最固の砦である。 「先鋒が変わったって、ホント?」 虎牢関までの街道を進軍中、雪蓮が冥琳に問いかけた。 「ああ、劉備と我々の部隊は後曲に下がり、先鋒は曹操と袁昭が取るらしい」 「初戦で劉備さんと私たち、大活躍でしたもんねぇ」 「ま、丁度良いんじゃない?斥候の話によると、虎牢関には飛将軍呂布が居るって言うじゃない」 飛将軍呂布───董卓が配下に置く武将の中でも最高の武を誇る英傑であり、 その武は天下無双と謳われ、呂布一人で千の軍勢を潰走せしめるとまで噂される武人だ。 当然、呂布は出てくるだろう。そしてそれを止めるのに多大な代償を支払わなくてはならない。 この度の先鋒の変更は、雪蓮たちにとってはまさに幸運であった。 「ふむ。袁昭と曹操がどうやって虎牢関を落とすか……。見物だな」 冥琳が薄く笑う。軍師として、純粋な好奇心もある。 どう虎牢関を落とすか───袁昭はどうでも良いとして、曹操がどの様な手を取るのかを見極めれば 今後の戦術にも活かせるだろう。 だがそんな冥琳とは対象的に、雪蓮は眉を顰め難しい顔をしている。 「どうしたの母様?」 「……つまんないわねぇ」 「ふえ?」 「袁術ちゃんよ。あいつまだ何も動いてないでしょう」 「そうだな。袁昭を上手く操ってるんだろう。……確かに面白くはない」 袁術の部隊は前回の水関でも後曲に布陣していたため、一兵の損失もしていない。 そしてそれは雪蓮たち孫呉の独立を考える人間にとっては悩みの種である。 ここで袁術の勢力をある程度削っておかなければ、独立の好機を逃してしまう恐れもあるのだから。 「一刀はどう思う?何か良い案ないかしら?」 「んーと…」 一刀は顎に手を当てて考える。 要は袁術の部隊を前線に引き摺りだしてしまえば良いのだから、そこまで戦場を広げてしまえばいい。 以前、穏と勉強をした時のことを思い出す。 ───相手に何かさせたい時は…あふぅ…まずはそうせざるを得ない状況に追い込んでから…ひゃう♪… …はぁん? …やらせるんですよぉ♪ 妙にドキドキする声で言われたのを、一刀はよく覚えていた。 「袁術さんのところまで…敵の人を引っ張っていっちゃうとか?」 「ふむ…妙案ではあるが、難しいだろうな。奴の居るところは後曲の私たちのさらに後ろだ」 前線からそこまではかなりの距離がある。 敵を引き付けるにしても、それまでに味方が本当に潰走してしまえば元も子もない。 「でも今回は口先で躍らせる事も出来ませんからねぇ…。袁術さんの勢力を削ぐならそれしか方法はないかもしれません」 「奏者を部隊に上げるにはそれしかない、か。危険な賭けになるかもしれんが」 「大丈夫よ」 と、今まで聞いていた雪蓮が横から言った。 「この程度の賭けで負けているようじゃ、孫呉の独立なんて達成出来はしないわ。それに…」 そう言うと雪蓮は一刀を抱きしめ、 「天の御遣い様のご提案だもの。きっと成功するわよ♪」 「は、母様?」 「うふふ…♪大丈夫。言ったでしょ?自分に自信を持ちなさいって」 「ふっ。確かに雪蓮の言うとおりではあるな。……では、この方針で作戦を進めよう」 「はい。細かい詰めは私たちがやりますから〜♪」 「ううっ…大丈夫かなぁ」 様々な思惑を含み、反董卓連合軍は虎牢関へと進軍する。 時は三国時代───群雄割拠の時代は、すぐそこまで来ていた。